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接続詞の使い方がよくわからないな。
接続語や接続助詞との違いは?
接続詞の種類を一覧表で見たいな。
こういった疑問に応える記事です。
この記事では、接続詞の基礎知識や使い方などを解説しています。
接続詞について詳しく知りたい人は、最後まで読んでみてください。
接続詞とは
「接続詞」とは、文や文節を結びつける働きをする言葉を指します。
主な役割は、同等の文や語句を並べてつなぐ「並列」や、原因と結果の関係を表す「因果」などがあります。
接続詞を使うことで論理性や構造を明確にでき、文章の流れをスムーズにできます。
接続詞と接続語の違い
接続詞は文法的に独立した品詞として扱われ、文や文節を結ぶ役割を果たします。
- そして
- しかし
- でも
一方「接続語」は接続詞ほど明確な品詞ではなく、さまざまな品詞の語が文を接続する働きをもつ場合に使われる言葉です。
- から
- ので
- ところで
- さらに
つまり、接続詞は品詞としての独立性が高く、文法的役割が明確です。
一方、接続語はさまざまな品詞が文を接続する際に使われる言葉という違いがあります。
ただし、実際に使用するときにはこの違いを意識する必要はあまりありません。
接続詞と接続助詞の違い
「接続助詞」は助詞の一種で、ほかの語の文を結ぶ働きをします。
- が
- から
- ので
- けれども
接続詞は並列や逆接などの意味関係を表す一方、接続助詞は主に因果関係や条件などを表すという違いがあります。
主な接続詞の種類【一覧表つき】
主な接続詞の種類を以下の表にまとめたので、参考にしてみてください。
接続詞の種類 | 接続詞の例 | 使用例 |
---|---|---|
順接 | だから、そのため | 太郎は疲れていた。 だから、早く寝た。 |
逆接 | しかし、それにもかかわらず | 太郎はがんばった。 しかし、試験には合格しなかった。 |
並立・列挙 | また、1つは | 太郎はテストで良い点をとるために、算数を勉強した。 また、国語も勉強した。 |
添加・累加 | あと、そのうえ | 太郎はコンビニでアイスを買った。 あと、コーラも買った。 |
対比 | 一方、反対に | 太郎はテストで0点をとった。 一方、花子はテストで100点をとった。 |
選択 | または、それとも | 今日は家で遊ぶ? それとも、外で遊ぶ? |
説明・補足 | というのも、なお | 太郎は花子とけんかした。 というのも、太郎が花子が大切にしているおもちゃを壊してしまったからだ。 |
言換・例示 | つまり、例えば | 例えば、太郎がテストで100点をとったと仮定しよう。 |
転換 | さて、ところで | さて、次の話に移りましょう。 |
それぞれの意味を次で詳しく解説します。
順接
順接の接続詞は、前の文の内容が次の文の理由や結果となる場合に使われます。
- だから
- したがって
- その結果
- なので
- そのため
そして、順接は「理由→結論」「原因→結果」の2種類に分かれます。
理由→結論 | 原因→結果 |
---|---|
このように | すると |
それで | その結果 |
これで | 結果的に |
ゆえに | かくして |
以上のように | これによって |
このように、前述の事実や状況が自然と次の事実や結論につながることを示すために使用されます。
逆接
逆接の接続詞は、前の文と対照的な内容や予期せぬ結果を紹介する際に用いられます。
- しかし
- でも
- だけど
- ところが
- にもかかわらず
これらは前の節の内容と矛盾するか、予想外の事実や意見を提示するのに役立ちます。
並立・列挙
並立や添加の接続詞は、複数の事項やアイデアを同列に扱う際に使います。
- また
- かつ
- 同時に
- 1つは
- まず
添加・累加
添加・累加の接続詞は、前の事柄に後の事柄をつけ加える際に用いられます。
- そして
- それから
- 加えて
- おまけに
- それだけでなく
対比
対比の接続詞は、異なる選択肢や対照的な要素を提示する際に使用されます。
- 一方
- 反対に
- 逆に
- しかし
- 反面
選択
選択の接続詞は、前の事柄とあとの事柄のどちらか一方を選択する際に使います。
- それとも
- または
- あるいは
- ないし
- もしくは
説明・補足
説明や補足の接続詞は、追加的な情報や説明を提供する際に用いられます。
- というのも
- なぜなら
- だって
- なお
- ちなみに
これらはある事項やアイデアをより明確にするために使用されます。
言換・例示
言換・例示の接続詞は、前の事柄について、別の言い方でくりかえしたり例を挙げたりする際に使います。
- つまり
- すなわち
- 要するに
- 例えば
- 具体的には
転換
転換の接続詞は、話題の変更や文脈の転換を示す際に使われます。
- さて
- ところで
- ときに
- そういえば
- それはさておき
接続詞の使い方・例文
例えば「しかし」は逆接の接続詞で、対照的なアイデアを提示する際に用います。
では、前半の努力と後半の結果の対比を明確にしています。
また「だから」は順接の接続詞で、原因と結果の関係を示します。
では、努力が昇進という結果につながることを示しています。
このように接続詞は、文脈のつながりを明確にし、理解を助けます。
ビジネスでよく使う接続詞一覧
ビジネス文書やコミュニケーションでは、明確で効果的な表現が重要です。
よく使われる接続詞は以下のとおりです。
- しかし:「今四半期は良い成績を収めた。しかし、市場は依然として不確実性が高い。」
- また:「このプロジェクトはコスト効率が高い。また、環境にも優しい。」
- そのため:「市場の需要が高まっている。そのため、生産量を増やす必要がある。」
- つまり:「営業利益が大幅に増加した。つまり、戦略の変更が功を奏したのだ。」
- さらに:「新製品はユーザーから好評だ。さらに、販売数も予想を上回っている。」
- なお:「レポートの提出期限は来週の月曜日です。なお、遅延は受け付けられません。」
上記の接続詞は、ビジネスコミュニケーションでの明瞭さと論理性を高めるために欠かせません。
それぞれの接続詞が持つ特定のニュアンスを理解し、適切な文脈で使うことが重要です。